1997年9月27日土曜日

デスク手帳 「おーい、県警」

若いころ、2年間だけ警察記者を担当した。その4カ月前に起きた「白石・須古の連続殺人」を背負ったままの横滑り的異動だった。
 そして「中原町・主婦」「北茂安町・小五女児」「佐賀市・高利貸し」―と次々に殺人事件が発生。すべて未解決のまま、15年後に現在の職場で、「時効」の見出しを自ら付ける羽目になった。取材した当時の遺族の顔や声、その無念を思いつつ。
 県警の名誉のために言っておくと、この間「肥前町の保険金替え玉」はじめ合計10件を超す殺人に加え、銀行強盗も2件。凶悪事件ラッシュは、少ない捜査員では荷が勝ち過ぎる事態ではあった。
 それでも事件を解決するのが警察の仕事。そこで「江北町のゲームソフト店主殺し」である。発生から丸1カ月。目撃者が2人もいる。どうやら少年の犯行らしい。先日の県議会では、県警本部長が「努力する」と答弁していたが、当たり前。「犯人は必ず捕まる」ことが法治国家の原則であり、だれもが信じている。これ以上裏切り続けるわけにはいかない。
 現場周辺の人々の恐怖を1日も早く取り除き、被疑者自身の更生のためにも、検挙を急がなければならない。過去の事件に比べ、それほど複雑ともみえない。刑事部長、何してるの?

0 件のコメント:

コメントを投稿