1999年4月18日日曜日

デスク手帳 「優しくなれそう」

今月からスタートした「まるごと佐賀ん情報」を担当している。「うちの家族」「ボクの夢、私の夢」など子どもたちの文章は楽しい。おじいちゃんが大好きな女の子、かっこいい警察官のお父さんが自慢の男の子―。読んでいて、噴き出したり、胸を熱くしたり、こちらも忙しい。
 先生の指導で、子どもたちが熱心に書いている教室の情景が浮かぶ。各地の小学校で起きている「学級崩壊」が、遠い世界のことのようだ。
 もちろん、そんなことはあるまい。いじめは生き物の本能。オオカミは、群れ全体が飢えないために、最も働きの悪い者を追い出す。食べられるシカの方も、けがを負っている者や、足の弱い子どもは見捨てられるという。
 生まれ落ちた時点では、ヒトもオオカミも大差はない。その後の教育が、他の生き物とヒトとを差別化する。「忙しいお母さんを、手伝ってあげたい」という、いじらしい文章には、しっかりとした家庭のしつけ、行き届いた先生の指導を感じ、大いに安心する。この仕事を続けていると、私自身も優しくなれそうな…。

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